Sharpness...- 創造と破壊-

この記事は『Vtuber音楽周りの人々 Advent Calendar 2018』  

http://adventar.org/calendars/3348 8日目のエントリです。

 

 

nozakita kazumiと申します。

Sharpness...という曲を作りました。

 

 

序文

にじさんじバルカン半島

 

今でも覚えている、にじさんじを知るきっかけとなった

委員長こと月ノ美兎さんを評した言葉。

 

2018年2月。

ネットのどこかで見かけたこの言葉に興味を引かれ、アーカイブを拝見し、

「あれ、ひょっとして笑っちゃいけないタイプの人なのかな…?」

と一回離れ、後にもう一回拝見してハマらなければ

あの曲もあの曲も作ることは無かったのだなと思うとどこか感慨深いものがあります。

言うなれば創造の母ですね。やはり母。

 

 

時は流れ3月。

 

 

後方助産師面が湧く中、にじさんじ二期生の登場。

個性豊かな面々の中でも、一際異彩を放っていた(主観)男がいました。

その名は剣持刀也。

人生二周目とも称されるずば抜けたトーク力、

ブレない配信スタンス、

自らがライバーという立場でありながら、

コンテンツとして俯瞰した視点も併せ持つバランス感。

衝撃を受けました。

才能って埋もれているもんなんだなあ…としみじみ思ってしまいました。

 

配信から受ける心の高まりを何か形にできないかと懊悩し、

ある時は親分ことキズナアイさんのED曲募集に応募したり、

ときのそらさんのイメージソング sorasong(後述)を作ったり、

これとかこれとかを作ったりもしましたが、

いよいよワンコーラスのボーカル曲という形でアウトプットすることと相成りました。 

 

作曲の話

私は早速、力也イメソンフォルダを作り制作に取り掛かりました。

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当初はイケイケな4つ打ちEDMにするつもりで制作を始めました。

(4つ打ちパートが多いのはその名残) 

が、曲の骨子となる部分を作ったあたりで、配信OPに

歌舞伎ダンシング』を愛用しているところを見てアレンジ方向を転換。

今の和風ロックなスタイルに決まりました。結果的にこれが功を奏し、

歌詞作りも和テイストに寄せやすくなり捗りました。

 

制作する上で参考にした曲についてですが、アレンジの面では

アニメ「戦姫絶唱シンフォギア」の風鳴翼さんのキャラソンなどを参考にしました。

和風でロックと思い浮かべてパッと出てきたのがこれでした。

だってアニソンしか引き出しが無いから…。

 

 

02:15~ぐらい 拝みながら歌う水樹奈々さん

 

 

シンフォギアといえば、最近見た

少女☆歌劇 レヴュースタァライト

というアニメがめちゃくちゃ良かったのでオススメしておきます。

こちらも歌いながら戦う系の、ミュージカルをテーマにしたアニメなのですが

注目すべきは本編中のレヴュー曲(劇中歌)。

業界では珍しく、楽曲がアフレコ作業より後に制作されています。

アニメ中の絵とセリフに合わせて、ストーリー展開とキャラクターの

感情の合間を縫うように曲の配置と作詞がなされているため、

映像と歌詞のシンクロがものすごいことになっています。

 

 

最高

 

 

そこにストーリーの根幹となる演目『スタァライト』、

スタァを目指す少女たちの人間関係・情熱・理想・憧れが

混ざり合い織り成される舞台。

作画は全体的に良く、熱く激しいレヴューシーンは何度見ても飽きません。

キャストの皆さんの歌唱レベルも高くどれも名曲ばかり。

 

監督は本作品が初監督の古川知宏氏。

少女革命ウテナ』や『ユリ熊嵐』などでおなじみ、

幾原邦彦さんのお弟子さんだそうです。

言われてみると演出にところどころ幾原テイストが垣間見えますね。

自分のオリジナリティに落とし込みつつ

作品にマッチさせているところが素晴らしいです。

 

1クール12話完結のオリジナルアニメです、サクッと見れます。

見ましょう。 

 

 

第一話無料配信中 見ましょう

 

あと、 ゲームアプリの方でVtuberコラボもあったみたいですね。

こちらもチェックしておきましょう。

 

 

 

…何の話だっけ?

 

話を戻します。

配信内容が楽曲制作に結びついている部分は歌詞以外にもあります。

一例を挙げると、曲中の抜刀・納刀SEや鼓の音は剣持さんが配信の中で

使っていた(遊んでいた)効果音ラボ様のものです。

実際には曲に負けないようピッチを変えたり複数のSEを重ねたりして使用しています。

 

 

作詞の話 

作詞は非常に苦労しました。かかった時間は作曲の3倍ぐらい。

そもそも生まれてこの方、A・B・サビの1コーラスを

まともに作詞したことなんてありませんでした。

(初めての作詞はそらともどうぶつようちえん。聞いてね)

手始めに、ネタを求めて配信アーカイブを見ながら

ひたすらB5のキャンパスノートにキーワードを書き殴りました。

 

 

「クソマロ」「グルシャン」「やよいP」「ロリコンを享受しろ」

 

  

…素材のまま使える言葉がほとんど無い。規格外の野菜しか並んでない八百屋。

作詞において一番気を使ったのは「逸脱しない」という点でした。

「和風・剣持刀也個人のイメソン」という枠組みを外れないように

言葉をフィルターにかけスクラップアンドビルドしながら組み合わせました。

結局使用したのは書き出した言葉の3分の1ぐらいでした。

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ボツ案

 

 

最も悩んだのは彼の最大の特徴、それゆえ避けては通れないあの体の一部分でした。

彼の代名詞とはいえ、それをネタに、ましてや本人のイメージソングに

使うなんて許されるのだろうか…ママさんも決していい顔はしないだろう。

しかしこのキーワード無しに彼を語ることはできない。

救いを求めてGoogle検索。

かぐや姫の帝…たんぽぽ白鳥…よくない…よくない流れだ…。

 

別称、アギト。

これだ!曲中唯一のカタカナで映えるし何より響きが格好いい。

平成ライダーも名を冠していたしこれならセーフだろう。多分。

かくしてパズルのピースは埋まりました。

 

完成、そして

 

体験版のボーカロイド(後でちゃんと買いました)を使い仮歌を入れMIX。

aviutlで動画を作り完成。ここまでの作業でだいたい一週間程度。

一曲につき平均1ヶ月はかかる自分としてはかなりのハイペースでした。

それだけ界隈の熱気にあてられていたのだと思います。

あと無職だったから時間があった。

 

  

その後、突然の公開録音でひっくり返ったりフルver.の制作でも

やはり苦しんだりするのですが、長くなるのでそれはまた別の機会に。 

もし何か聞きたいことがあればお気軽にマシュマロかDMください。

DWU嬢に送るぐらいお気軽にどうぞ。いや写真は送らないでください。

 

最後に、剣持刀也さんならびにSharpness...を聞いてくださった皆様、

今回企画してくださったろくげんさん、

コメント、リプ、ニコニコ広告その他諸々を下さる皆様、

本当にありがとうございます。励みになっております。

  

Sharpness...をこれからもご愛顧頂ければ幸いです。 

あれやこれやについてはもうちょっとだけお待ち下さい、とだけ付け加えておきます。

それでは、来年も元気にがんバーチャルライバー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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