"初めて"ガンプラを作った話

 

はじめに

 

新曲(Twitterに飛びます)を作っていた時ふと思った。

 

ガンプラを組んでみたい。 

 

幼少期、もぎもぎフルーツのごとくランナーからパーツをもぎ取り、

並行と垂直の概念無くシールを貼り、

出来上がりに「なんか思ってた感じと違う…」と思ったあの日。

 

大人になった今改めて「ガンプラを組む」ということをしたい。

ちゃんとした、初めてのガンプラを組みたい。今だからできるガンプラ作りをしたい。

スミ入れ?とかしたい。仕上げのスプレーみたいなやつとかしてみたい。 

 

 

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ということで、今回組み立てるのは

「RG 1/144 トールギス EW【新機動戦記ガンダムW Endless Waltz】」。

 

選んだ理由はかっこいいから。

Amazonで「トールギス」で検索したらやたらめったらバージョン違いが出てきたが

なんとなく良さげなやつを選んだ。

 

原作アニメを見たことは無い。

というかガンダムシリーズ作品を何も見たことがない。

ガンダムWに関してはJUST COMMUNICATIONとか

デデン!ぐらいは知ってるがそのレベル。

 

製作にあたって原作を知ることが一種の礼儀とも考えたが、

何か余計な思い入れだとか舞台背景に対する知識だとかがノイズとなり

製作に対する意識が主旨からブレそうなのでやめた。

 

今回はそういうものは必要ない。

子供心の延長線上に、ただ純粋に、かっこいいから買う。組み立てる。

  

事前調査のもと、今回はできる範囲で頑張るということで

デザインナイフレベルのゲート処理、スミ入れ、トップコートでの仕上げを行う。

 

作業手順については人それぞれのようだが、効率を考えて

 

パーツをバラす

ゲート処理

洗浄


スミ入れ


ある程度組み立て


トップコート

 

という順番でいく。予習はばっちり。

早速開封

 

 

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うわ~~~~パーツ~~~~!!!

 

こんなんバラしたら何もわからなくなる。素直に説明書通り組んでいくことにする。

この段階でゲートの全ヤスリがけについては諦めた。

ニッパーとナイフでできる限りがんばろう。

 

 

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あと、最近のプラモデルはそうなのかRG?だからなのかわからないが、

下の受け側の箱がミニ四駆みたいに無機質なザラザラじゃないことに感動した。

これだけで高級感を感じる。

 

 

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お風呂上がり

 

想定外にパーツが多かったので先にまとめて洗浄することにする。

既にこの時点で計画は破綻した。

 

 

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買い揃えた道具一式。

 

必要な道具についてはネットでいろいろ調べ、

これぐらいなら買ってもいいかなという値段の範囲で揃えた。

今回は初めてのガンプラなので、割とがんばった初心者ぐらいのレベルを目指す。

 

恐らくゲート処理が一番手こずる部分だと思われたので、

ニッパーとナイフは信頼のタミヤ製の物を選んだ。

この赤青白のフレンチ三原色が懐かしい。
幼少期、学校帰りに寄った老夫婦の経営するおもちゃ屋
このパッケージが壁に沢山ぶら下がっているのを見て
「なんだかよく分からないがプロとかが使うんだろうなあ」と思ったものだ。

 

そんなおもちゃ屋も時代の流れには逆らえず今は空きテナントとなった。

人は便利さを得る一方で不便さを失い続けている。

CDショップが消えるように、地元のおもちゃ屋も昔に比べどんどん…

 

…どんどん減るどころか増えた。チェーン店、買取ショップも増え

通販で注文し忘れた道具は直接買いに行ったほうが早い。実店舗最強!

あれ?まあいいか。 

 

一日目

作業開始。

実際に作り始めていくとパーツが思っていたよりだいぶ小さく細かい。

 

 

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小指第一関節ぐらいの大きさ

 

アンダーゲートが思ってたより綺麗に切れず苦戦。

言葉で表現するのは難しいが、ニッパーだと薄皮一枚残ってしまいうまく切れない。

ニッパーを入れる角度の問題なんだろうか、イメージ通りにいかない。

でも失敗した部分をナイフで処理している時が一番楽しい。

 

作業開始から1時間半経過したところで休憩。既に集中力の8割が摩耗している。

まだ足だけだけどだいぶ楽しい。スミ入れとデカール貼りも平行して進めていく。

 

 

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両足完成。休日丸一日潰れた。

 

外装パーツひとつひとつをトップコートまで仕上げてから組むつもりだったが

このままのペースでいくと年を超すので妥協。最後にまとめて行う。

完成後バラすわけでもないしまあいいだろう。

 

二日目

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スカートが完成。

スミ入れに関しては一応入れる部分全箇所をけがき針でなぞっている。

普通のスミ入れペンの方が綺麗に線を引けると聞いていたが、

モールドに入れるだけならけがいて流し込みペンの方が自分は綺麗に塗れた。

色ムラはできるが許容範囲。楽しめる範囲で頑張ればいいんだ。

 

三日目+α

 

胴回りを作っている途中であることに気付く。

 

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???

 

なんかパーツがランナーに繋がってなくて浮いてる? 

 

洗浄時に折れたのかと思ったが断面に痕跡が無い、と言うか断面がない。つるつる。

あと欠けている部分のゲートにダマみたいなのがある。

何しろ初めてなので自信は無いが、これっていわゆる…初期不良

 

私の日常どうなっちゃうの~~~????

 

 

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問い合わせたら代替品送ってもらえた。ありがとうバンダイさん。

どうでもいいけど添え状の手書き文字が母の字そっくりでびびった。

 

 

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胴と両腕。少し慣れて作業ペースもアップ。だいぶ形になってきた。

 

四日目

 

いよいよヘッドユニットへ。

クリアパーツ、特に目?のシール貼りがマ~~~ジで難しい。

ミリ単位のクリアパーツにミリ単位のシールを貼るのだが

どこを基準に貼ればいいやらさっぱりわからない。10分以上格闘した。 

 

ここでガンプラ作りを老後の楽しみにとっておいてる人へ声を大にして伝えたい。

今すぐ予定を繰り上げた方がいい。老眼でこんなもの見える訳がない。

積みガンプラを崩そう。積みアニメを消化しよう。積みゲーを遊ぼう。

 

 

あと作業中にある部分が気になった。

 

 

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何?

 

右上の部分、ただ切り落とすだけのランナーのはしっこ。

上述のような不良かと思ったが反対側のパーツも同様だったので仕様らしい。

何?

 

五日目

 

バックパックが完成。

YouTube流しながら一心不乱に作っていたので写真撮るの忘れてた。

 

六日目

 

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全パーツ完成~~~!!!一旦バラせるところまでバラす。

あとはトップコートを吹いて組み上げるだけ。楽しみ~~~。

 

 

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なんか一つ部品が余った。

 

七日目

いよいよトップコート。やり直すとなるとかなり大変そうなのでここが一番緊張した。

 

 

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早贄

 

見様見真似で作ったスタンド(ダンボールを切って輪ゴムで固定)に

これまた雰囲気で作った竹串クリップでパーツを取り付ける。

  

今回使うのはつや消しトップコートのプレミアムの奴。

たぶん普通のでもプレミアムでも違いは分からないと思うけど先入観は大事だ。

 

いざ吹く。

透明なので吹けてるんだかなんだかわからない。

でも恐らく分かるレベルまで吹くと吹き過ぎだと思われるのでほどほどに。

ツルツルの部分はノリが悪いけどサーフェイサーを吹くわけにもいかないので、

いかないので、祈る。

 

完了。

実は今回、下調べする中で一番困ったのがトップコートの乾燥時間。

調べると諸説あり、乾燥まで10分~5日間かかるという説が出てきた。諸説ありすぎ!

とりあえず半日置く。

 

 

たぶん乾いたので組み立て…まあ大丈夫だろ…。

 

 

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で、できた~~~!かっこいい~~~~~!!

 

 

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撮影スペースが無いので靴箱の中で撮っています

 

格好が良い~~~~!!!

  

 

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こんなガンプラが作りたかった。

とにかくスミ入れによる情報量の濃さがすごい。これだよこれ。

そして期待したトップコートによる質感がとてもいい。

もっと厚塗りすれば更にマットな感じになると思うけど今回はこれで満足。

 

 

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ギリギリのバランスで自立しています

 

オプションパーツも豊富で楽しい。デカい銃は映えていいね。

 

ビームサーベルが2本(色違い足すと4本) 付いてきたが

盾も銃も持ってて更に二刀流で戦うような機体なんだろうか。恐らく

銃が破壊される→剣と盾で戦う→盾が破壊されたらすかさず奥の手の二刀流に

という戦闘スタイルなんだと思う。たぶん。いや絶対そう。

 

 

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Twitterでたまに見るバズり画像みたい

 

滅茶苦茶ちっちゃいゼクス・マーキスも付いてくる。

ゼクス・マーキスについてはCVぐらいしか知らないけど、多分いい人だろう。

キングゲイナーのアスハムみたいな人だったらどうしよう。

 

 

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よく分からんがとにかく開く かっこいい

満足です。

 

おわりに

 

ガンプラは胴体に頭と両手足をくっつけて完成、という固定概念を覆された。

子供の頃の自分にとっては作って終わりのおもちゃだったが、

これは紛れもなく、自分の手で組み上げられた形ある思い出だ。

 

一箇所一箇所スミを入れるたび、デカールを貼るたびに

それが「部位」として生きてくる。

モールドに走るスミはさながら身体を結ぶ血管のようだ。

自立させようとすれば重心を感じるし、ポーズを決めようとすれば関節を感じる。

組み立てた、という実感。

これは組み立てた人にしか得られない体験だ。

 

思いつきと勢いで始めたガンプラ製作だったが、楽しかった。

せっかく道具一式を揃えたのでもう一体ぐらい組んでみようと思う。

というかもう予約しちゃった。あとけがき針も注文しちゃった。

 

気が向いたらまた記事にまとめます。 

それではさようなら。